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八重山ブログ『やいまNEWS』

石垣島のブー績み講習会

2016.03.29(火)

取材日:2016年3月9日(水)
会場:石垣市伝統工芸館


「やいまねっと」に関わるようになって1年近く経つ。
それにも関わらず、実はその母体である株式会社南山舎には、これまで行く機会がなければスタッフの方々にも会ったことがなかった。
3月中旬、八重山へ行った。
1年ぶりとなった八重山旅は、会社への挨拶から始まった。

表敬訪問を済ませた後、ちょうどその日石垣市伝統工芸館で開かれていた「ブー績み講習会」の会場へと向かった。
「ブー」とは、八重山の伝統的工芸品である八重山上布の糸の材料となる植物「苧麻(ちょま)」の方言での呼び方だ。
本講座は、石垣市織物事業協同組合により、ブー績みを担う人材を養成する目的で長年開催されている。
今年度も15名定員にちょうどの数の応募者があり、1月から週3回、毎回3時間のブー績みの練習を重ねてきた。
全30回の日程で、筆者がうかがった日が23回目であった。

14時前になると三々五々講習生が会場に集まり、手慣れた様子でめいめいにブーを裂いたり績んだりと作業の続きを始めた。
男性の姿もあった。
筆者も植物から衣類や民具を作ることに興味があり、これまで何度か国内各地のブー(苧麻、からむし)績み体験をしたこともあったので、末席で八重山上布の横糸の績み方を講師にうかがい、これまでの体験も思い出しながら取り組んでみた。

(手前が筆者、奥が受講されている方)
20160328m01.jpg

ブーの茎から取り出した繊維を乾燥したものを水でふやかして、作りたい糸の太さに裂いていく。それを一本一本撚りながら繋いで糸にしていくことを「績む」という。
筆者は髪の毛ほどの細さの糸を作ることにした。
同じ太さに裂くことも、一定の太さに績んでいくことも難しい。だからこそ訓練が必要だ。
シーンとして各人が黙々とブーを績んでいる時間があったかと思うと、あちこちでおしゃべりに花が咲く時間もある。
もちろん手は動いたままだ。
筆者もそのおしゃべりに混ぜていただきながら、昔のブー績みの女性たちも、こんな風に集まって一緒にブー績みしながらおしゃべりしていたのかもなぁと想像した。

筆者が覚えていたのは他の地方の縦糸の績み方だったので、作業途中でそのやり方と混ざってしてしまい、糸が少しおかしなことになってしまった。
同じテーブルの向かいに座っていた方が話して下さったご自身の失敗体験とその原理が同じとわかり、勉強になった。
様々な失敗を経験して、より質の良い糸を績むための試行錯誤の積み重ねが、上達への道なのだと実感した。
みなさんは日々練習を積み重ねてきておられ、績んだ糸をためるめいめいの容器には、その底が見えないくらいまでの量の糸ができていた。

(いろいろとお世話になった向かいの席の方の糸)
20160328m02.jpg

話によれば、これまでに一度、織り手の方が各人の糸を実際に織ってみて、織り手の立場から績み方へのフィードバックがあったそうだ。
とてもよい養成システムだと思う。
ちなみに八重山上布のブー績みは、横糸のみだ。(宮古上布は、縦・横とも手績みする)

平良理事長によると、縦糸が市販のラミーでムラのない直線的な見た目なのに対し、手績みの横糸が生み出す微妙な太さの差が自然なやわらかな風合いを出しているのが、八重山上布の特徴だとか。
そして、織り手が糸の績み手でもあり、絣糸の括り手、布のデザイナーでもある、つまり分業されずに布づくりの一連の作業を一人ひとりが担っていることが、八重山の織りの特徴かつ強みだともおっしゃっていた。

八重山上布といえば、筆者は、白地に紅露(クール)というソメノイモの染料を擦り込んで模様をつける「捺染(ナセン)」という方法のものが一般的なように思っていた。
しかし、捺染による染めは大正時代に始まった比較的新しい技術で、琉球王府から指定された柄を織っていた人頭税の時代には、黄色や紺地などに「括り(ククリ)」による絣模様が入った色彩豊かな柄もあったという。
「捺染」「括り」の二つの技法は今も伝承され、いずれも伝統的工芸品として認められているのだそうだ。

織り手は現在、80代から30代まで各世代が活躍している。
この日も別室で織りの作業をしている方がいた。

20160328m03.jpg

一方で手績みの糸は、人も糸も不足気味なのが現状だそうだ。
平良理事長は、
「本音は今すぐにでも績み手が増えてほしいが、そうでなくても、この講習会を続けていく内に未来の績み手が出てきてほしいと期待している。
講習会の後は、月に2回練習会もあり、身につけた技術を磨いていける場もある。
講習を受けた人がすぐその道につかなくとも、時期が来た時に担い手になってくれればいい。そのためにも講習会を続けていくことが大切。」と、思いを語られた。
また、「今の八重山上布の技術があるのは、先人たちが受け継いできたからであり、現在もそしてこの先もその流れは続いて行く。
八重山の染織は分業化されていでおらず、携わっている人みんなで受け継いでいるので、仮にもし私が明日死んだとしても、この流れは変わらずに続いていくのです。」ともおっしゃった。
ご自身も30年ほど前に捺染と括りの講習を受けた身であり、現在後進の育成に携わる立場におられる理事長の、八重山上布に対する熱い思いをうかがい、「受け継ぐ者」としてのあり方にふれることができた。

この思いもまた後進へと受け継がれ、古の人たちが培ってきた技術と知恵が維持発展しながら続いていくことを願う。

来る4月30日、5月1日には、日頃の染織活動の成果を披露する「組合展」が石垣市民会館にて開催される予定だ。
今後の講習会の予定や組合展に関することは、石垣市織物事業協同組合まで。
(電話 098-082-5200)



イリオモテヤマネコ発見50年

2015.05.18(月)

今年は、イリオモテヤマネコが新種のネコとして世に知られるようになってから50年にあたるということを、みなさんはご存じだろうか?

西表島の人々にはそれ以前から知られていた、島に生きるイエネコとは違うネコの存在。

その存在を確かめようと、動物作家の故戸川幸夫氏は西表島で聴き取り調査を始めた。

住民等の協力により、一つの頭蓋骨と毛皮を得て東京に持ち帰ったところ、それが新種の野生ネコであるという報告が全国紙の新聞紙上で報道されたのが、1965年4月15日なのだ。

戸川幸夫氏のイリオモテヤマネコ捜索の経緯については、次のwebページなどで知ることができる。

 ・wikipedeia「イリオモテヤマネコ」の項
 ・認定NPO法人トラ・ゾウ保護基金(JTEF:戸川氏の娘、戸川久美氏が理事長)

また、現在のイリオモテヤマネコに関する情報は、西表野生生物保護センターのブログ「イリオモテヤマネコNEWS」でうかがい知ることができる。

筆者は昨年の秋にたまたま、イリオモテヤマネコの剥製を目の前で見る機会を得た。

西表島に行っても実物にはそう簡単にお目にかかれるものではないと分っているので、たとえ剥製であってもその姿を見ることができて感動した。

ドラマ「ちゅらさん」に登場する沖縄料理屋ゆがふの店長を演じていた志ぃさー(藤木勇人)氏が行った一人芝居、「うちなー妄想見聞録 vol.25(東京・下北沢にて)」でのことだ。

戸川氏によるイリオモテヤマネコ捜索活動の後、捕獲された2匹のイリオモテヤマネコが一時期都内の戸川氏宅にて飼育されるまでの、イリオモテヤマネコをめぐる人々が巻き起こす様々な出来事の顛末を、面白おかしくまとめたものだった。

志ぃさー氏が一人で何役もこなす一人芝居の魅力に引きこまれたのはもちろん、さらに、その作品のいたるところにイリオモテヤマネコについての理解を深められるような薀蓄がちりばめられ、笑いあり涙ありの物語だった。

その演目でイリオモテヤマネコの剥製登場に協力をしていたのが、先述のJTEFだったのだ。

20150518m01.jpg

JTEFでは、イリオモテヤマネコの調査及び保護活動を行っている。
イリオモテヤマネコ発見50周年に当たる今年は特に力を入れるようだ。

2015年4月15日に発足された「イリオモテヤマネコ発見50年記念事業実行委員会」(委員長・川満栄長竹富町長)にも関わり、来年3月末までの事業期間においてより一層の環境保全活動の強化へ意欲を見せている。

現在、本事業への資金協力を呼び掛けている。

口座名称:「イリオモテヤマネコ発見50年事業」 00120-5-450544
他銀行からの振込の場合:郵貯銀行019 当座0450544

なお、本事業では今後、石垣島や都内などで、イリオモテヤマネコに関するイベントが開催される模様。

6月28日(日)、石垣市民会館にて午後に、また、7月31日(金)、東京都の港区民センターホールにて夜に、いずれもヤマネコトークと藤木勇人氏のヤマネコ高座が予定されており、詳細は今後発表される。

認定NPO法人トラ・ゾウ保護基金:イベント情報

イリオモテヤマネコや八重山の自然に関心をお持ちなら、足を運んでみてはいかがだろうか?




 


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