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やいまスターインタビュー

渡久山長輝インタビュー


基本的にはひとりひとりの生き様なんです。
教育に対する情熱や、教師がどれくらい意義のある仕事なのか、そういう価値観が問われる。

石垣出身で現在、財団法人日本教育会館顧問の渡久山長輝さんに、これまで歩まれてきた教育人生、最近の教育についてインタビューしました。

―ずっと日教組の活動をされてこられましたが、原点はどこにあったんですか。

渡久山
私の原点は2つあるんですけど、ひとつはやっぱり教え子を再び戦場に送るなという戦争体験。
それと沖縄本島で生活したときに感じた米軍による人権犯罪、これがどうにも我慢できなかったです。
本土に出てすぐは生活をしていかないといけなくて忙しくてできなかったけど、組合の役員になってからの復帰の前後は沖縄闘争が盛んで、「沖縄の人が黙っていてはいけない」ということで、どんどん活動していきました。
77年に日教組にでてからは沖縄の戦いだけではなくて、中央政府と教育を巡っての対決・対立の続く時代でした。

―最近の教育をどうみていますか。

渡久山
最近の教育で一番残念なのは、一人一人にいきとどいた教育というのができない状況にあるということです。
何か教えようと思っても十分にひとりの生徒に時間がかけられない。
これは非常に欠点ですね。昔は生徒同士が教えあったりしたんですよ。
しかし今は受験競争だから教えあわない。
受験競争、学歴主義というのが随分はびこってきている。
それがずっと続いていくと、いい大学いい会社に入る、高い給料をもらうというように、だんだん拝金主義になっていく。
金のために、金さえあればというように。
そういうふうに社会的な縮図が学校に表われてきているんです。

―そのためにはどういうことが必要ですか。

渡久山
小学校の時期が一番大事じゃないかなと思います。
この時期にみっちり時間をかけて教えることができないといけない。
そのためには、カリュキュラムというのが多すぎる。
そして教員には時間がない。
そうではなくて、もっともっと子供たちに教える時間、ひとりひとりにかける時間をとっていかないと、日本の教育はよくなっていかないと思います。
それと大学教育です。
大学に入るまではみんな勉強するんだけど、入ってしまえばレジャーランド化して、遊びほうけている。
アメリカの大学に比べたら、日本の学生は勉強しない。
そしてそれを大学の先生が許している。
大学は入りにくいんだけど、卒業するのは簡単だという状況になっている。
日本の現状を良くしていくには、小学校と大学の教育の2つに焦点をあててやっていくべきじゃないかなという気がします。

―先生たちにはどういうことが大切ですか。

渡久山
基本的にはひとりひとりの生き様なんです。
教育に対する情熱や、教師がどれくらい意義のある仕事なのか、そういう価値観が問われる。
高い価値観をもって教育にたずさわってほしい。
そういう教員たちのために、時間にゆとりのある教育状況が必要になってきます。
そして教員の賃金や定員を30人学級にするなど、一定レベルの理屈にあうようにする、これが組合の一番大事な存在意義だと思います。

(情報やいま2000年11月号より)

渡久山長輝(とくやまながてる)プロフィール
1934年、石垣島に生まれる。
八重山高校付属中学校、八重山高校卒。
1955年、石垣中学校嵩田分校、竹富中学校由布(島)分校助教諭。
1960年、琉球大学文理学部物理学科卒、同学科副手。
1964年、川崎市立工業高校他に教鞭をとる。
川崎教職員組合、同高校部執行委員、川崎市労連副委員長他、沖縄返還運動に参加。
1977年から日本教職員組合執行委員、書記次長、副委員長、書記長などを歴任。
現在、財団法人日本教育会館館長を経て顧問。
氏をモデルにした「長輝少年の戦争」(北水)がある。

 


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