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南山舎〜やいま文庫シリーズ12 マラリア撲滅への挑戦者たち

日本最南端の出版社南山舎

南山舎出版物は当社オンラインショップ「島のもの屋」から直接ご注文頂けます。
また、お近くの書店でご注文の際には「地方小出版流通センター取扱品」とご注文下さい。ご注文から約2・3週間で入荷となります。
 

マラリア撲滅への挑戦者たち

マラリア撲滅への挑戦者たち
著者:南風原 英育
仕様:B6判 ソフトカバー 194ページ
発行:南山舎
定価:1,944円(1,800円+税)
ISBN978-4-901427-26-5
やいま文庫シリーズ13
八重山のマラリア根絶に尽力した防疫監吏・黒島直規氏の半生を描いたドキュメント
マラリア根絶にその一生を捧げた防疫監吏・黒島直規氏の足跡を中心に、八重山のマラリア撲滅に挑戦した人々の軌跡を描いたノンフィクション・ノベル。

目次

プロローグ………………8

第一章 ヤキーの島で

防疫監吏・黒島直規の誕生 16
転機の年 19
マラリア蚊の巣窟・川平に赴任 22
西表出張所へ転勤 27
『南島探験』を読む 30
国会で初の建議 34
マラリア罹患体験 39
新婚生活 45

第二章 防遏へのたたかい
ボウフラとタップミノー 48
啓発・宣伝活動 53
戦時体制へ 59
避難先はマラリア有病地帯 66
マラリア地獄への序章 72
波照間島民の悲劇 79
忘るなかれ、戦争マラリア 85

第三章 戦後のたたかい
住民自治によるマラリア対策 90
米軍政下のマラリア対策 94
大濱信賢医師が蚊の新種発見 97
「マラリア取締規則」と撲滅税 100
稲や豚にDDT被害 108
撲滅の日は近い? 114
終息への切り札──ウィーラー・プラン 119

第四章 ついにマラリア皆滅!

患者ゼロの歴史的報告 134
WHO調査団の評価 138
終息宣言への遠い道程 143
「ヤキーの島」 汚名返上大会 144

エピローグ………………149

【付録】文献に見るマラリア

一、史書に現われるマラリア
『慶来慶田城由来記』 154
杜甫の漢詩 156
田代安定『沖縄縣下先島巡覧日記』 157
『石垣市史』 159
岡本太郎『沖縄文化論』 162
ダンテ『神曲』 165
ゲーテ『ファウスト』 165
『医心方』『義経記』『十六夜日記』 167
『明月記』『玉葉』『大鏡』 168
大岡昇平『俘虜記』 168
石川達三『蒼氓』 169

二、民謡にうたわれたマラリア
強制移住にまつわる悲歌 171
 「崎山節」
 「ちんだら節」
 「川良山節」

 

書評 八重山日報 〜数々の“挑戦者”が登場〜

 南風原英育氏の新著「マラリア撲滅への挑戦者たち」が南山舎から上梓された。奥付の発行日が2012年1月1日。一年で最もめでたい日で、かつ厳粛な日だが、まさに本書は読後、心が改まるような、おごそかな思いに打たれるのだ。
 タイトルに謳う通り、八重山のマラリア撲滅を掲げて任に当たった明治期以降の政治家、探検家、医者、学者、行政官、軍医、ジャーナリスト、米軍政下の人々、ほか数々の“挑戦者”が登場。
 ノンフィクションで、事実に“歌わせる”群像劇だが、“主人公”めいた人物がいる。20歳(1924年)でマラリア予防班事務所に採用されてマラリア防疫監吏となり、八重山保健所で任務を果たして定年退職(1967年)する黒島直規(なおき、1904〜88年)である。
 本書はその黒島の情熱と視点に導かれるように八重山のマラリア撲滅史が辿られていく。黒島が直接知りえた“挑戦者”や、未知の(文献上の)“挑戦者”たちがパノラミックに登場。“主人公”の視点(や解釈)、あるいは情熱は無論、本書の著者のそれと重なるはずで、“主人公”という形容がふさわしくないなら、ドラマツルギーでいう“狂言まわし”と言ってもいい。
 黒島直規の愚直なまでの情熱や高潔さは、他の“挑戦者”の人格にも投影されて読者にもたらされるのだ。
 この作品構造は著者を“自由”にし、読者にまた本書の主題がより親しみ深いものとなって迫ってくる。戦時中、亀甲墓を防空壕代わりにしたことはよく知られているが、手狭な墓内の骨甕(かめ)を外に出し、「生きている人間は墓の中、亡くなった先祖は墓の外、といった逆転した立場で暮らす人々」という記述に“結界”の不思議な時空を思った。墓だから安全ではなく、“敵”がトーチカと思い違いして爆撃したことも記されるのだ。
 市中の人々が避難し、ほぼ無人となった街に半ペラの「海南時報」紙が風に舞っている光景にも胸を突かれる。我々の日々が常に生死の境にあるという“現実”は、3・11が如実に教えたところで、本書のゲネラルバスはマラリアを介した“警句”とも言えそうだ。
 杜甫、ダンテ、ゲーテや日本の古典・現代文学、史書などにマラリアの記述を追跡しているのも、歴史のパースペクティブに問題を鳥瞰しようとする意図があるからだろう。
 著者は沖縄タイムスを定年退職後、「朝日カルチャーセンター」で、ノンフィクション教室を手始めに、小説、ドラマなど6コースを5年間受講した由、あとがきで知ったが、文章の達人ともいえるジャーナリストの身で、改めて文章表現を学ばれる意欲に頭が下がる。こう申し上げては却って失礼ながら、その成果の一端を本書に見る思い。
 マラリアという悲惨な病の八重山における撲滅史は、サクセス・ストーリィの幸福感を読者に提供するとともに、八重山でこそ撲滅されたものの、21世紀の今日でも世界の70か国以上で8億人が罹患し、100〜150万人が死亡していると、著者はあとがきで記すことを忘れない。
 マラリアは八重山で1961年を最後に罹患者出しておらず、我々の意識から遥かなる過去と化しつつあるものの、まだ50年前。先人の重き思いを今一度喚起させるべく、本書は編まれたと思う。
 その著者に少し、お話を伺ってみた。
――ご自身も戦地で罹患し、戦後、黒島直規に八重山保健所で出会って以来のテーマだそうで、ライフワークと言ってよろしいでしょうか?
 「まあ、そう言っていいのかな」と遠慮がちに肯定されたあと、「マラリアに関することを含め、八重山の戦前戦後の歴史を記しておきたいと。あとがきにも記しましたが、当初は小説仕立てで、編集者の川平いつ子さんに原稿を尋ねられ、読んで貰ったら、ノンフィクションで行くべきだと。“挑戦者”のご遺族からも今回の本の読後感がいろいろ寄せられ、肩の荷を少しおろしています。マラリア問題の解決していない国や地域で、この著者が少しでも役立つことを願っています」。
 氏の米寿と著者の刊行を祝う会が2月12日に、東京八重山文化研究会の音頭取りで(東京で)持たれる。
     ◇◇◇
南風原英育氏プロフィール
 1924年登野城生まれ。戦後、地元紙「海南時報」記者を振り出しに、「沖縄タイムス」の八重山支局長、東京支社長などを歴任。著書に「南の島の新聞人――資料にみるその変遷」(ひるぎ社88年刊)などあり。小説が新潮新人賞やオール読物新人賞の予選通過も。
2012年1月5日付『八重山日報』
 
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