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トップ  >  はいの晄の八重山  >  光ばぁちゃんの昔がたり 第8話|はいの晄の八重山

光ばあちゃんの昔がたり 第8話

第8話 婦人会のこと、選挙のこと
自分の体さえ持てばいいわけだから、言わなければいけないのは、ばんない言うさ。

 くーさん(貧乏)ではあったけど、履くものもない着る物もないけどよ、婦人会には堂々と行ったよ。

 あのころ、宮城文先生は社大党の大将、牧志の奥さんが民主党の大将であったね。婦人会でみんな集まるときでも、1番座がみんな民主党だったら2番座は革新さ。あんなにが集まったよ。

 アンジアランバンラー(そうではないのになー)と思ったら、私はすぐ言う。言わないではいられない。ワー言んけ(あなた言いなさい)、ワー言んけ、とぐずぐず言う人もいるけど、ココ(頭を指して)はないけど、度胸で生きているさ私は。ココがなくても、自分の体さえ持てばいいわけだから、学校出なくても、言わなければいけないのは、ばんない(どんどん)言うさ。

 沖縄からきれいな着物を着て婦人会のみなさんがいらっしゃったさ。店も忙しかったけど、電話で呼ばれたから行ったさ、粗末な恰好してよ。でもそんなこと一向に平気。八重山の婦人会がどうすれば活発になるかという話をすればいいのに、沖縄の婦人会の話ばっかりしなさるからよ、これはあんまり上等でないねと思って、ばんない言ったさ。言いたいことは言う。

 何の集まりだったかねぇ。万世館で大会があってよ、ミードゥン(女性)ばかりかと思ったら、ビギドゥン(男性)連中もみんな来てるわけさ。ウイピトゥ(大人、老人)は椅子に座ってよ…。

 はい、誰が話しする? T姉さんが話しすると言っていたけど、まだ来ないさ。待てない。私がする、と言った。ウイピトゥたちがおるけれどもよ、年寄りはバガダァ(私たちの)親どぅやりきーよ、話すの怖くない。

 人は上等の服を着て靴下もはき靴も履いているけど、そのとき私は着たきりもので靴下も靴もない。裸足だったから、誰かが「たいへんよ、みんな靴を履いているのにあんた裸足で出ていくの」と言うから、いいや、靴と話はちがう関係ない、と思ったけど、ああ、それならと人の靴を借りて、ところが、私、体が小さいから足もボカボカなわけさ。みんな腹のふげるけん笑ってよ。

 …方言で言ったさ。

 家のことは大変。ときどきは、疲れたら畑に行って、仕事をするふりをして木の下で眠ったらいいさ。それくらい女の人は大変。と言ったと思うよ。方言で。

 生活改善のときかね。婦人会でね、ソーロン(お盆)は1日か2日で済まそうという動きがあった。私ひとり反対した。自分の祖先のことを1日でしなさい、2日でしなさい、と誰が命令している? 誰が命令しているかしらないけど、私は今まで通りします、と反対したよ。「昔からある通りに私はします」

 ある人が、「みんなが言う通りにすればいいのによ」と私に言った。だけど、その人の親は納得していないわけさ。親が私の家に来てよ、「バンチャ(私の家)、明日どぅ飾るでぃ言んきるさあ」 泣きどぅ居るでぃよ。 私、その嫁に言った。

 「親の承諾もないのになんで自分勝手にしょうれ?」

 「婦人会ぬ言んくすんなーしどぅすう」

 ところがその翌年? 昔の通りに戻ったさ。祖先は大事にせんと…。

 私はソーロンの時は、その前の日からピシャっと飾って準備して13日を「迎え」る。気持ちがいいさ、それで。私はそういうのが好きだからよ。13日から飾ったらもう正確にはソーロンは2日しかないさ。

 ご飯付けるごとに障子をピシャっと閉めて三線を弾く。ソーロンの時に唄う「ニンブジャー」さ。大きな声で唄うよ。

 上等に飾ってよ、その前でじっと見ておりたいさ。そういうのが好き。15日の「送り」はまた遅くする。家の者に、あの家もこの家もまだ焼香してないでしょ、行っておいで、と遣いしてできるだけ遅く「送る」ようにしているよ。

 選挙運動もよーくやったね。

 (内原)英郎とはなーんも関係ないけど、あんたじゃないとできないから婦人部長しなさいと。4回した。(本盛)茂が3回。みんな当選させた。大川だからじゃなく、革新だから応援したさあ。応援のために踊りもせにゃならんし、挨拶しなさいというから、赤サナジ(褌)の恰好でやったり…、私のサンデー小はちょっとした名物だったよ。いま考えたら意地ゃー(怖いもの知らず)だなーと思うさ。

 選挙になると一生懸命。新川の先からずーっと歩いて一軒一軒、出たり入ったり、出たり入ったりして回るさあ。2号線から行ったら帰りは3号線、4号線から。食事も途中知ってる人の家にちょっと寄って、そばでも何でも食べたらもう終わり。

 私が一生懸命選挙運動しても松助は何も言わず怒りもしなかった。食事の世話もろくにしなかったねえ。私たちは宮良医者ナヤーの長詳さんの時代から革新だった。マフタネーは革新が多かったよ。

 晩は婦人会を集める。みんな集まるよまた。集まらなかったら私が怒るから。

 初めのうちは大和語で演説していたけど、年寄りに大和の話沖縄の話を大和語でやっても何にもならん。年寄りには年寄りの喜ぶような演説しないとね、面白くない。若い人はあっち行ったりこっち行ったりだけど、年寄りはずっと前から革新は革新、民主党は民主党ときまっているわけよ。年寄りの票をいかにあっちに行かないようにするか、だから年寄りをつかまえるような話を島ムニでやるわけさ。若い人? はあ、ハイハイと言っておいてどうなるかわからん人多いさ。ウイピトゥは「早いしゃ行かなーかー、カナシー(光さんのこと)話、聞からなーきー(聞けないから)…」と集まってくれたよ。

 Kさんなんか民主党であったけど、近所だから、選挙前に私が出入りしていたら、そしたら熱心な民主党の人が「ワー(あなた)本名ーかい騙されーてウリどぅなりる?」って言うて。人を騙しはしないよ。友だちは友だち。党は党。だからKさんも友だちとしてつきあってくれるさ。私、混同するの大嫌い。

 Nさんも昔からの民主党だけど、大川にとって大事な人。だから私、相談とかなんかでよく行く。その家から出てくるときに誰かが見ていて、話のハになっていくようだね。だけど私、関係ない。私、行く。だからといって、私が民主党に投票するわけないよね。
コレだろうがアレだろうが友だちは友だち。

 


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