石垣島を中心に八重山諸島全域の観光・旅行・イベント・ニュース・伝統行事など八重山にこだわった地域密着型情報を日本最南端の出版社「南山舎」がお届けします!

やいまねっと

やいまねっとメニュー
ログイン
ユーザ名:

パスワード:


パスワード紛失
無料ユーザー登録
サイト内検索
南山舎の本

月刊やいま年間定期購読
島の手仕事第14回パピルス賞受賞!
南山舎やいま文化大賞
八重山を読む メニュー
話題チャンプルー
八重山手帳2017
やえやまガイドブック
やいまねっとに広告を掲載しませんか?
自費出版のご案内

トップ  >  はいの晄の八重山  >  秋雄おじいの昔語り 第7話|はいの晄の八重山

秋雄おじいの昔語り 第6話

第7話 農業に生きる
「気象台が50メーター吹きますと言ったら、葉っぱを半分切る。60メーターと言ったら60%くらい切る。あれも上等これも上等と全部残すと、全部なくすことがある」

琉球缶詰株式会社
琉球缶詰株式会社
パインが下火になって、それからサトウキビに切りかえた。
キビを10町歩つくっておったですよ。あのころ奨励金というのがあって、1反歩5ドルだったか、ところが、農協に行ったら、1町歩しか認めないということもあったりして、キビを止めて、それから落花生、…タピオカをつくったこともありました。バナナ、スイカもつくりました。バナナはよく売れた。タピオカは工場をつくりきれなかったので続かなかった。
ミカンも、温州、カーブチ、オウト、与那国ミカンとかいろいろつくりましたが、ミカンはここにはあまり適していないね。ミカンは4、5年かかるけど、僕らにとっては4、5年はなんでもないけど、しかし柑橘類は病害虫(ミカンコミバエ、エカキ病など)が多くて。どれだけの苗を入れ、どれだけ潰したかわからない。シークァーサーでも難しいです。
リュウガン、レイシ、シャカトウ、カニステル…、熱帯果樹はいろいろあるけど八重山の適地適作が何かわかればうまくいくでしょうね。レイシ、リュウガン、ゴレンシなんかは良くできる。マンゴ、アセロラ、ドラゴンフルーツ、グァバ、パッションフルーツなどは現在うまくいっている。
台湾とこちらはずいぶん違いますからね。台湾ではリュウガンはこっち、レイシはこっちと産地がある。適地というのがある。石垣は島が小さいだけに気候の変動が激しいから適地を見極めるのは難しいですよね。
3/4トンラージトラック
3/4トンラージトラック
ヤシなどの観葉植物は、将来観光になくちゃならないものですからね、ヤエヤマヤシをやり始めて30年あまりになりましたね。町なかにヤシの実がなって落ちているのをもらって蒔いた。ヤエヤマヤシは、だれも言い出さないときからホントにキレイだなあと思って、1属1種とも知らずに、これをやりたいと。普通のヤシより葉っぱは倍くらい17〜18枚ある。そして、パカッと白い木肌が徐々に赤茶になって、色が変わっていくんですよ。 すごい魅力のあるヤシだなと思って植え始めたんですよ。しかし、それまで誰も、植えた人も種子を見た人もいない。そんな時代に、僕が蒔いて、発芽させたが、難しかった。
こんなにたくさん種子があるけれども熟しているのは一番最初に出たこの一房ですよ。じっさい発芽するのはこの一房ですよ。これをとるためにそれこそあちこちから集めてきたけど、100分の1も使えない。発芽しても移植すると枯れる。みんな匙を投げた。陰で播種する。そして芽が出たらポットに入れてまた陰に置く。大きくなって本畑に移したら、そしたら枯れるんですよ。ところが、これは最初から太陽の中で発芽させないとダメ。
ヤシをやり始めて、もう台風が大変。台風の被害はほとんど自分一人が被害受けたような感じでしたねえ。倒れたら立て直すけど、ちゃんと生き返るのに3年くらいかかる。ほんとに難しい。
台風が来るという想定は頭から絶対抜けてはいかん。何時来ても対応するという覚悟でないといけない。台風前に、倒れないように徹底的に葉っぱをカットする。果物もそうです。この木の根がしっかりしてねばり強くなるまでカットしないとダメです。
長年この島でおって経験しないとね。そうとう度胸がないと切れるもんじゃないですよ。はい。切って勿体ないと思うと、まだまだですね。カットしたら粘りがでますから、来年もっと強くなるんです。一本で一度にたくさん取ろうと思ったら間違い。木の粘りを強くして…。はあ、これまでいくら無駄にしたか。
ヤエヤマヤシ
ヤエヤマヤシ
台風は20〜30メーターくらいから被害が出てくる。気象台が50メーター吹きますと言ったら、葉っぱを半分切る。60メーターと言ったら60%くらい切る。一枚でも余計落とした方がいい。あれも上等これも上等と全部残すと、全部なくすことがある。
ある日気がついたんですが、トックリヤシの中にモドキのようなものが生えている。トックリヤシとモドキが交配してできた新品種ですよね。これが22本できていた。今大事に育てているが、それから種子が取れるのはあと10年後(生まれて15年くらい)ですよね。
太陽のあたるところ、りっぱな条件のところでもっと短くすることができないかなあ。だから簡単にはいかないんですよ。これがうまくいけば種子1個いくらで売れるか、宝物ですよ。貫禄があるんですよ。葉っぱに艶があって、モドキヤシの倍くらいあるんですよね。
こつこつとやっていたら面白いことも出てきます。金儲けと考えればできることじゃないです。金があったらやらないし、金がなかったらできないし…(笑)
農業というのは毎日の積み重ね。それをつくればその下で寝泊まりするというくらいの気持ちがなければできないですよね。生きていますからね。いい加減に、今日は忙しいからといっても、ね。種子落とせば、これを発芽させて、どんな草がそばから生えるということも予想して、肥料を何回ぐらい入れて、剪定もする、収穫する、収穫するだけではダメ、売れるか売れないかも考えないといけない。やればやるほど難しいもんですね。ぜったい完全にとはいきません。その繰り返しですね。はい。
これまで、肉体的に苦労をしたけど、精神的に非常に楽しかった。何にも疑いなく、白紙でやっとったもんだから。(笑)
(おわり)

秋雄おじいの昔語り 完

 


運営会社情報個人情報保護方針サイトポリシーお問合せバナー広告について
 
Copyright© 2007 NANZANSHA, All rights Reserved.
本サイトに掲載されているすべての記事・画像の無断転載を禁じます。