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トップ  >  八重山民話  >  はぶむん(三月三日の由来)|八重山民話

はぶむん(三月三日の由来)

編者・米屋陽一(日本民話の会会員)
八重山民話「はぶむん(三月三日の由来)」

 むかしね、宮古でもね、漲水御嶽、沖縄には宜野湾に洞くつがありますけどね。

 むかしよ、人頭税時代、あちらの村にも聞きますがね、女はね、もう十五歳になったらよ、糸をつむぎ、布を織ってよ、あれが本職だから。あれはものを織ってね、女がね、若いのがね、美しい女が布を織っておるときによ、堂々としてね、男があらわれちゃって。自分で話をしにきたらしい。

 それから、またいつのまにか消えてね、別れていってね。そしたところが、こんど布を織っていた女がよ、妊娠してしまったってよ。妊娠したので、こんど親がね、「あなたは近ごろ変だよ。だれか男おるの。妊娠したよ。気持ちがあるんならよ、どこかちゃんと男をさがしてやろうか」って話したって。

 「いやあ、うちは男ってえのはまったくわからん。よくね、うちが布を織っているときによ、男があらわれてね、どこの男かわからなくて、そうすると話し合いしてね、帰ります、それだけがね、うちは男と寝たこともまるでない」って。

 「こうなれば、あの化物のね、子をね、妊娠しているにちがいない」っていってね、親がね。

 「それじゃよう、糸というのは何百メートルもつむいであるんだから、あの男が来たら、去っていくときには、うしろによ、かげによ、糸をぬいてよ、針にさしてね、行かせなさい、知らん顔でね、あれに見られたら大変だから、ふりかえりしたらだめだから」って。

 知らん顔でよ、ゆっくりでよ、糸と針をここにさしてね、行かせた。行ったところがね、それじゃ翌朝、呼んで、「もう来ておったか」っていったらよ、

 「はい、来ておった。それでお母さんのいうとおりよ、針に糸でやって残した」って。そいでよ、この糸をね、たぐってよ、行こうということで、あの男の家まで、針で糸でわかるんだから、それで行ったところがね、そのガマ(自然洞窟)に入ったらしいよ。

 そのガマの中にはね、この女と行ったらよ、大きなハブがね、おったらしい。

 「このハブの子だ」、こういうことで、「これを殺すわけにもいけんから」といってね、「あなたはね、このハブの子をね、妊娠しておるようだから、海に行って、海のね、潮水をあびて、ここをね、穴をね、飛び越えたらよ、ちょっと溝があるところをよ、飛び越えたらよ、この妊娠したのがよ、流産してよ、やるからよ」って。

 これを二、三日おいてお母さんが言ったからよ、

 「どこにも行っちゃいけない」って、こういったから、女は流産してね、もとの女になったということで、これで三月三日をね、この女の魔除けといって、海に行ってね、海水浴して、また、浜でね、ごちそう持ってって、家族でね、この魔除けのために海で、八重山はみんな旧の三月三日はね、浜に行って遊ぶ。むかしはそんなことがあったもんだというわけでね、むかしばなしを聞くとね。


>熊谷溢夫著『美しい自然があるからみんな元気で生きられる。』
>熊谷溢夫の切り絵・ポストカード

(情報やいま2000年4月号より)

 


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