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トップ  >  八重山民話  >  オヤケ・アカハチ その2|八重山民話

オヤケ・アカハチ その2

米屋陽一(日本民話の会会員)
八重山民話「オヤケ・アカハチ その2」

 アカハチは、「わたしもいい妻にあたった」っていうんで、非常に喜んで、よい夫婦相和しておるんだからよ。なかなかクイツバはね、夫を殺すわけにもいかず、自分をかわいがるんだから。

 だがね、話をきくとね、クイツバはね、必ずいってね、「アカハチを殺したら、われら兄妹はね、ナアタフージは成功するんだけど」と。殺すためによこしたんだけど、なかなか自分をかわいがってくれるんで、殺すわけにもいかない。三年たってもね、アカハチを殺さんとよ。自分をかわいがってもらってんだから。

 自分の兄さんと姉さんはね、「殺せ」ってすすめておるんだけどね、「こんなに自分をかわいがってもらう夫を殺すわけにいけんから」ということでね、こんどはマイツバ姉さんがね、「なんであなたよ、アカハチを殺せといってよこしたんだが、三年たっても殺さんのはどういう意味か」というと、「私はこんなにかわいがってもらっているんだから、殺すわけにはいけんから」ということで話したら、「必ずあなたの兄さん、私も、このアカハチを殺さなければ大変だから」ということで。

 したところが、ちょうど大浜の自分の妹のところにきたときに、アカハチはイノシシとりに行かれたらしい。行かれたからよ、この姉さんは、毒薬を持ってきてよ、「今晩かぎりで殺せよ」といって。「はい」といって。姉さんのいいつけだから「はい」って。「それじゃ今晩殺しましょう」といって、毒薬をもって。

 こんど、アカハチがイノシシを二、三匹とってもってきてよ。大浜には、アカハチを神様みたいに、非常に部落のために尽くしてもらうアカハチだからよう。そこには、クルセとかナリンコ、オオソコとか七、八名の部落の勇士がね、アカハチを神様みたいにね、本当にありがたいと信じておるとき、イノシシとってきたから、あの晩、イノシシを酒のおかずにして、あげておるうちによ、このクイツバ、妻が姉さんがいわれたからといって、この毒薬をもってきてね、自分の夫の酒に入れてよ、「おあがりなさい」といってあげたらしいよ。

 そしたところが、夫が飲もうとしたときよ、あの妻がきて、これをけろうとしたらしい。姉さんが殺せといって持ってきたんだから、これを飲ましたら今すぐ死ぬんだから、こんなに私をかわいがってもらう夫をよ、殺すわけにはいけんとなげたところがね、アカハチはね、妻に、「なんであなたは、私に酒を飲まして、投げるのは何の芸で、こんなにこの私に酒を飲まして投げるもんか」といったらよ、「実はね、私の姉さんがいらっしゃってね、今晩かぎりであなたを殺せっていってよ、(略)こんなに私をかわいがってもらう夫を殺すわけにはいかない、そんで投げた」といったらね、「そうか」って。

(続く)


>熊谷溢夫著『美しい自然があるからみんな元気で生きられる。』
>熊谷溢夫の切り絵・ポストカード

(情報やいま2000年6月号より)

 


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