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ハーブは、人の「きずな」を深めます

嵩西洋子


やいま誌上で「八重山の野や庭に育つハーブふぁいる」を掲載する嵩西洋子さんに聞いてみた。嵩西さんはジャパンハーブソサエティ沖縄支部会員。ハーブ園には250種のハーブが植えられています。

癒してくれるもの

昔は、怪我をすると、オバアちゃんが応急処置をしてくれました。また、子どもが熱を出すと、病院へ行く翌朝までに、「治れ治れ」と体をさすったり、薬草を飲ませたりしました。薬のような即効性はありませんが、子どもの不安な気持ちを癒す効果はあったと思います。家族の絆(きずな)を深くしていたと思うんですよ。もともとハーブというと、「葉っぱの」という意味です。最近は皮も実も根も、有用なものはすべてハーブというようになってます。ハーブは薬草も含まれます。私は人というのは有用な植物のおかげで生きられると思います。眠るときに布団を敷くように、我々が生まれてくるときに生きる環境を植物が迎えてくれていた。そういうイメージを持っています。
 ですから、植物をなくすと、我々も生きることができなくなる。切っても切れない関係なんですね。昔は、衣服も、建物も、カゴも、植物から作り、植物なくして生きられないですよね。酸素も生みだしてくれる。健康も守ってくれる。西洋医学ももちろん大事なのだけれど、オバアちゃんがやってくれたような、科学的でなくてもいやしてくれていたものを忘れてはいけないと思います。

人と薬草


「長命草の実」。人と人の絆(きずな)を現すように、結び合ってつながっているような長命草。嵩西さんは長命草を絆を象徴する薬草だと思うと述べていた
アロマテラピーは、香りを植物から抽出するんです。お薬も抽出するんです。これに対して生の植物自身にはいろんなミネラルが入っていますから、薬草は全体的にバランス良くいただくことになる。体にはいろんな面でいきとどくと思います。偏った、良いものだけを抽出するのでなく、成分を作り上げるまでの、いろんな要素が、たくさん葉っぱ自体に含まれているから、安全で効果があると思います。
 オバアちゃんはよくハンダマ(水前寺菜)が、血の薬と、言っていました。母乳が出るからパパイヤを食べると良いと言い、また黄色い薬は黄疸に効くという具合ですが、それでも心理的には、安心できる。科学的でなくとも、人間的、心理的に違った意味で効果が出るケースもあったのではないですか。オバアちゃんたちが井戸端で、誰それの具合が悪いから何を飲まそうとか、そういう皆でやってくれたものが、良かったのではないか。最近それがなくなっていますよね。具合が悪いと、「病院へ行きなさい、スーパーで薬を買いに行きなさい」でかたづける時代に入っていると思います。
 場合によっては、たとえばヨモギに蜂蜜を混ぜて飲ますと、解熱作用があるといわれてますが、やはり効きますよ。大人でも、のぼせに、汁の生汁を飲めば効きます。(※乳幼児に蜂蜜は危険という説もある)ニガナとレバーを蒸し炊きにしたエキスを飲ませると、滋養強壮剤としていい話もあります。体が弱った、病み上がりの人に効くといわれます。

万が一の知恵

山歩きをして、ハブに噛まれますよね。昔はそこで、周囲に何があるかを見る。ゲットウがあったら、根を掘り起こして、噛まれたところの傷口に当てて、縛って病院にいくということで、いくらかのとりとめになったと思います。万が一の漢方の知恵を仕入れて置いた方がいいはずです。ハブの対策はたくさんあります。私の経験では、昔、赤ちゃんのオシメかぶれでスミレの葉を揉んで、かぶれているところに、かぶせておいたところ、夕方には乾燥して治ってました。ツワブキの葉っぱは火にあぶって、膿みがあるところに張れば、膿みがでやすくなるとか。
 私の父がキビ刈りの時に、体が弱かったから、夕方オバアちゃんはニガナを毎日叩いていた。これの汁を薄めて飲ませるといって、ヨモギも絞ってました。当時は、生活の中で作業の一つとして、薬草を絞ってましたね。家族の様子を見ながら、誰かが「頭が痛いさ」というと、オバアちゃんが準備して、冷蔵庫にあるから飲んでという。それが普通でした。

自然が準備している


嵩西さんの薬草園
私は自然を見ていると、人間のために準備しているように感じることがあります。たとえば暑い土地であれば、自然は強い日差しを克服するために、人の皮膚が自然治癒することができる栄養源をもつ実を用意する。あたかも、準備していたようにそれが実る。シーカーサーも、寒い時期に実るわけでしょう。だからその時期に食べれば風邪をひかない。
 沖縄では、人には必要だから、自然がちゃんと準備して…、だから生えている。ちょっとおおげさかもしれませんが、面白いですよ。ヤモミとか、ヤマグミとか、グアバとか、初夏から夏に向けて、時期を追って子ども達は食べていたんですよ。だから、昔の子どもは病院知らずだったんです。ヤモミとヤマグミはちょうど遠足の時期です。赤いヤモミは、冷却性の効果があるんですね。

新たなもの

ハーブの学習は薬効も学び、もちろん、昔のオバアちゃんが実際やっていたやり方も勉強にはなりますが、それだけではありません。ハーブを用いて、私たちが食べてきたものに、色と香りをつけていく。私は料理にバリエーションをつけていきたいと思っています。八重山ではローズマリー、タイム、ミントなどの栽培は苦になりません。栽培方法も工夫して、根付かせていくのです。
 いままでの「薬草」は地味なイメージだったと思います。それに、色と香りをつけて、楽しむ。それが今は求められていると思います。薬草というと苦いものを我慢するイメージですよね。それをたとえばゼリーで固めて、クリスタルにする。今風に食べ方をアレンジしていくのが自分の役目かなと、思っているんですよね。それをやりたいですね。

想いのコサージュ


嵩西さんの薬草園
また、こういうのもあります。先日、平得公民館で開かれたフォーラムで、香りのコサージュをつくりました。それがお年寄りから評判で、ドキドキするのを押さえてくれると喜ばれました。ハーブの香りを鼻から吸うとすっきりする。すると生理的な物質が、脳に分泌されるといいます。脳下垂体から出るのです。落ち着くことになる。体に必要な物質が出される。そこに自然の治癒力があるんじゃないかと思います。やる気も出てきます。
 植物を生かすこと、それは植物に逆に育まれていることにもなると思います。だから、生かし続けることが大切だと思います。植物とともに思いを巡らしていると発見もあります。
 私はハーブに想いを託し、互いの絆を深めるものとして、様々にハーブを生かしていきたいと思います。



 


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