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島に生きる生物たち


島に生きる生物たち


〜八重山は貴重な野鳥の宝庫〜
「八重山は地理的条件もあって、めずらしい鳥や、渡り鳥の宝庫なんです。日本中から多くのバードウォッチャーがやってくるんですよ」と教えてくれたのは、日本野鳥の会八重山支部長の本若博次さん。
八重山の野鳥を中心にお話をうかがった。

本若博次プロフィール
石垣市大浜生まれ。名古屋のデザイン専門学校卒業後、グラフィックデザイナーとして会社勤務、デザイン専門学校講師を務めた。1996年より、野鳥を中心とした自然写真家およびイラストレーターとして独立。二科展デザイン部門入選2回、富士フォトコンテストネイチャー部門銅賞、ニッコールフォトコンテスト第3部特選など多数の受賞。共・著書「ヒバリ」「自然観察ツバメ」(偕成社)、「ふるーる 小鳥の時間」(文一総合出版)など。日本写真家協会、日本ワイルドライフアート協会、日本野鳥の会に所属。
 

絶滅危惧種のカンムリワシ(国指定特別天然記念物)


ここ近年、移入種のオオヒキガエルが石垣島で大繁殖している。大型のこのカエルは、在来種であるカエルに影響を及ぼしかねないといわれている。また国指定の特別天然記念物であるカンムリワシにも少なからず悪影響が考えられている。もちろんエサとして捕食されていて、このカエルの毒はカンムリワシを死に至らせることはないだろうが、もうろうとしている中、交通事故にあう可能性は十分に考えられる。今後の課題として研究がなされるだろう。
本若さんは「石垣島と西表島に生息するカンムリワシは最近、若干個体数が増えているようです。みなさんの保護意識が高まっているからではないでしょうか」と話す。
 自然破壊や汚染など淋しいニュースが多い昨今、うれしいニュースだと思う。しかし、カンムリワシの交通事故は以前減っていないようだ。道路上で引かれて死んだカエルなど、エサになるものを目がけて飛んできたカンムリワシが車にはねられる…。
 カンムリワシの生態は調査段階で、未知の部分も多いという。石垣島では、自然がより豊かに思われる北部より、於茂登岳周辺や屋良部半島、川平地区に多く生息している。田んぼや湿地があるところ、つまりエサが豊富な地域ということだそうだ。
「夏の繁殖期は人目に触れることが少ないですが、雛が巣立った9月中旬から4月くらいまでは、電柱の上でエサを狙っているカンムリワシを見かけることができます」と本若さんは話していた。
 同じく国指定特別天然記念物のイリオモテヤマネコに比べ目にする機会は多いが、生息数は、1998年の「日本野鳥の会八重山支部」の調べでは、195羽(石垣島91羽、西表島104羽)で絶滅の恐れがあることを忘れてはならない。
 

最近気になる野鳥


バンという仲間によく似ているといわれるが、一回り大きく、額の赤が印象的。近年、その生息地である湿地帯が農地改革で激減し、繁殖に影響がでている。よく図鑑では、石垣島などで繁殖の記録があるとされているが、まだ研究されていないのでその実態が知られていない。本格的な調査が待たれる貴重な鳥。八重山では留鳥として生息している。
「ツルクイナ」というクイナの一種は、石垣島と西表島に生息する野鳥で、大きさはシロハラクイナの2倍くらい。クイナと言うと飛ばないイメージが強いが、ツルクイナは飛ぶそうだ。
まれに八重山から本州まで飛んでいくツルクイナもいるという。本若さんは「最近、石垣島では休耕田が減り畑にする傾向があるので、ツルクイナの繁殖地が確実に減っています。
過去との比較はまだできないのですが、減っていくのではないかと心配です」という。
本若さんが子どものころ、追っかけて遊んでいたという野鳥「ミフウズラ」を最近あまり見かけなくなったそうだ。
住みかを移動しているのか、個体数が減っているのか定かでないというが、人の生活環境の変化によって彼らの生活場所を奪っていることは間違いないらしい。
 

増えている鳥

カラスの個体数は増えているそうだ。カラスにも種類があり、本州の大都市で人に脅威を与えているカラスと違う種類のカラスが八重山には生息しているが、彼らが人間のゴミをあさるのは同じ。彼らの望む状態を、以前より提供している。与那国島にカラスはいなかったのだが、近年1〜2羽のカラスが確認されている。「駆除した方がよいのでは?」と本若さんに尋ねると、「自然に入ってきた可能性もあるし、カラスの増殖について研究対象にもなりえます」との答えが返ってきた。増殖のシステムがわかれば、その対処法も導ける。
 

野鳥との共生


八重山で馴染みの冬鳥である。中型のサギよりやや大きい。特徴は、名前の通りシャモジ(ヘラ状)のような大きなくちばしである。また、夏場になると写真のように立派な冠羽が目立ち、サギ類とはすぐ区別がつく。世界でも貴重な鳥で、個体数400〜600程度とされている。朝鮮半島の北部など、一部での繁殖が知られていて、その大半は台湾を中心に来南し、越冬している。
「動物のエリア、人間のエリアと住み分けするという考え方もひとつでしょう。自然を残す部分はきちんと残す。八重山の自然は観光資源にもなっているので、それが地元産業のためにもなる」と本若さんは話す。
本若さんは野鳥観察で、釣り針で怪我をして足を失った海辺の鳥など、傷ついた野鳥の姿もたくさん見てきた。「海岸に落ちている釣り針は、使った人が持ち帰れば野生動物を傷つけることにはならなかったはず。人も自然に触れ楽しむ権利があると思うが、気使いは必要じゃないでしょうか」と語る。
「野生動物は彼らのしたたかさ、生命力で環境が変化すればそれに適応しますが、彼らの力で自然環境を変えることはできません。ゴミのポイ捨てが減るだけでも、野生動物への弊害は減ります」
本若さんとの対話の中で、人間が野生動物と共生していこうという意識を持つことで、現状は改善されていくのだと改めて実感した。

 
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