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オヤケ・アカハチ その5

米屋陽一(日本民話の会会員)
【前回までのあらすじ】
今から五百年前の話。大浜を治めていたオヤケ・アカハチに、四箇村を治めていたナアタフージは、妹のクイツバを嫁に行かせた。アカハチはクイツバを信じ、クイツバもアカハチを信じていた。あるとき、クイツバの姉・マイツバが兄・ナアタフージのために夫・アカハチを毒薬で殺せといってきた。クイツバは、こんなによくしてくれる夫を殺すわけにはいかないと悩み続け、アカハチに打ち明けた。ナアタフージのもくろみは失敗し、崎枝のガマ(自然洞くつ)に身を隠した。そのころ首里の王さまは人頭税を強め、農民の神仏への感謝の気持ちをあらわすだいじな行事・イリキヤ・アマリをやめるように求めてきた。アカハチは、首里の王さまに共に反旗をひるがえすようナアタフージ、ナカマミツケイ、ヒラクボカナーに働きかけたのだが、いい返事はなかった。ナアタフージは首里の王様に知らせ、軍勢は宮古のナカソネトイミヤーなどと一緒にオヤケ・アカハチをせめてきた。
八重山民話「オヤケ・アカハチ その5」

 オヤケ・アカハチは田んぼの中によ、反対方はみんなね、沖縄、宮古、八重山、沖縄のみんなね、きとるでしょ。

 自分はもう大変だっていうんで、田んぼの中によ、穴掘ってね、寝てよ。

 レンコンの根っこを取ってきてね、穴に入れてよ、息してね、

 田んぼの中でね。

 田んぼの中は見ないはずと思ってよ、田んぼの中で寝てよ、穴掘って寝てよ、レンコンを鼻にやってね、呼吸をしてよ、もぐったときにね。

 あと追ってきてね、ここにね、モリでね、突いてよ。ここは濁っておったからよ。

 突いたらよ、オヤケ・アカハチはね、キモノでよ、こんなにまでしたところがよ、モリでね、突かれてこのまま死んじゃった。

 死んでね、妻のナアタフージの妹のあれはね、仕方なくね、あれも殺されて、四箇のね、姉さんのよ御嶽があるよ、あの御嶽の東によ、お墓を掘って。

 きょうだい(兄・姉)のいうことを聞かんで、夫のよ、オヤケ・アカハチを生かしてね、こんなに殺されたのはね、あれと同じだと思ってよ、クイツバをね、道の中に穴を掘ってね、そこに埋めてね、人に踏ませということで。

 きょうだいでよ、こんなにまできょうだいのいうことを聞かんでよ、自分の夫をこんなにやったということでよ、人に踏ましてあったんだがよ。

 大浜の人はね、大浜の神さまだと思ってね、大浜の部落の人がいってよ、クイツバ、オヤケ・アカハチの妻といっしょに踏ましてあるということを聞いてね、穴を掘って骨を持ってきてね。

 オヤケ・アカハチは大浜のうしろによ、オヤケ・アカハチの公園がありますよ。

 この墓といっしょによ、オヤケ・アカハチといっしょによ、神さまだと思ってね、大浜の人はね、合葬してね。

 豊年祭はね、オヤケ・アカハチとね、クイツバをね、神さまとみて、今も信じております。

 昔の八重山のオヤケ・アカハチの話ですよ。

(終)


>熊谷溢夫著『美しい自然があるからみんな元気で生きられる。』
>熊谷溢夫の切り絵・ポストカード

【ききみみ】
 オヤケ・アカハチは英雄か逆賊かの論議は今も続いています。歴史(正史)は常に勝者(首里王府)によって作られる、といわれています。ですから、事件の舞台である大浜をはじめとする関連地域の民衆は、アカハチの立場に立ちます。『義経記』がそうであるように、伝承世界は判官びいきそのものです。五百年間、貴種流離譚は民衆の心の世界に生き続けてきたのです。

(情報やいま2000年9月号より)

 


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