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トップ  >  八重山イベント特集  >  竹富島 世迎いと結願祭 | 八重山イベント特集

八重山イベント特集「竹富島 世迎いと結願祭」

9月5日、竹富島でふたつの祭事が行われた。ひとつは旧暦の8月8日にニライカナイからの神々を迎える「世迎い(ユーンカイ)」。もうひとつは旧暦8月最初の壬(みずのえ)と癸(みずのと)の両日、一年間の祈願の願解きが行われる「結願祭」。例年は別の日に行われるが、今年は暦の関係で同日施行となった。このふたつの祭事が重なるのは7年ぶりで、それぞれ時間が変更になるなど忙しい一日となった。竹富島では種子取祭が有名だが、その次に大きな行事が結願祭であり、奉納芸能が行われるのはこのふたつの行事だけ。竹富の伝統文化を守り続ける島の人々、そして世代から世代へと引き継がれるふたつの祭事を取材した。

世迎い(ユーンカイ)



 竹富島のコンドイ浜の北に、ニーラン神石という石がある。その昔ニライカナイの国から来た神たちが、そのニーラン神石に船のとも綱を結び上陸した。その船には五穀の種子を積んでおり、それらを竹富島の神が八重山の島々に配ったという。以来旧暦の八月八日、ニーラン神石の前でニライカナイの神々を迎える「世迎い(ユーンカイ)」の儀式が行われる。儀式では竹富島の神司と公民館執行部が祈願し、トゥンチャーマという古謡が唄われる。この日トゥンチャーマの唄は、ニライカナイの神を迎える唄として様々な場所で唄われる

 ニーラン神石での祈願を終えた後、司と執行部はニライカナイの神の伝承と深いかかわりがあるといわれる幸本御嶽を参拝する。その後、決められた人のみがわずか年2回しか立ち入ることを許されていない神聖な場所「クックバー」へ登っていく。そのクックバーでは、八重山の島々に種子を配付する儀式が行われる。
 クックバーから降りた後、仲筋井戸(ナージカー)前で玻座間村の婦人たちに迎えられ、歓迎の踊りであるガーリーが繰り返される。その後西塘御嶽前でもガーリーが行われ、14時50分に世迎いの儀式は終了した。





結願祭



旧暦八月最初の壬(みずのえ)と癸(みずのと)の二日間、一年間の祈願の願解きとして結願祭が行われる。神司、長老、公民館執行部が島の拝所を参拝し、二日目の午後からは清明御嶽(マイヌオン)で奉納芸能が行われ、多くの人たちが訪れる。島の子どもたちもとても楽しみにしている行事で、小中学生も総合的な学習の一環として学校から見学にやってくる。
写真左の方は、今年の9月1日に玻座間御嶽の大神司を引退した富本定子さん。今までは神司として、清明御嶽の拝殿の中から奉納芸能を観賢されていたが、今年は観客席から観覧されていた。島人たちが、長年神司として神行事をつかさどり、島を支えてきた定子さんに感謝を述べていた。

 結願祭2日目には、前日からの神司による夜籠りの後、神司、長老、公民館執行部が島内23ヶ所の拝所をまわり、一年間の祈願の願解きが行われる。今年は「世迎い」と日取りが重なったため、通常より早い朝5時から参拝が開始された。竹富公民館長の上勢頭芳徳さんは、「祭りの目的は神さまに願うこと。時間が早くなったり遅くなったりしても誰も文句は言いません。島の人たちは祭りの目的を知っていますから」と、むしろ、神さまに感謝する願いと、神さまを迎える願いが同じ日にできて良かったと話した。「祭りをしっかりと運営するのは執行部の役目。島人の代表として神さまの前に行くわけですからね」。





始番狂言(シバンキョンギン)



 拝所への参拝を正午すぎに終え、その後13時から15時まで世迎いをすませ、15時半から清明御嶽で奉納芸能が行われた。まずはじめに奉納されたのは、長老に扮した4人が御嶽へ参拝し、子孫の踊り、口説を見物する様子を演じる「始番狂言(シバンキョンギン)」。この狂言は、結願祭が興された当時狂言を演じていた有田加那が創作しており、現在でも元(ムトゥ)役は有田家の当主となっている。

左が“御前風”で右が“口説”
 本番へ向けて練習は約3週間前から行われる。島の祭りのために毎晩練習することで、島の「文化のDNA」が形成されていくという。そのDNAを大切に守っていくことで、島の文化が世代から世代へと引き継がれ、竹富島の地域づくりへと繋がっていく。それは島で育った人に限らず、島外から来た人に対しても同じだという。今年長老役を演じた4人のうち、三浦彰徳さんと水野景敬さんは県外出身者。仲筋集落で「アトリエ 五香屋」を営み、焼き物の製作を行っている水野さんは「僕らが世代の中盤として、次の若い世代に竹富島の文化を引き継いでいきたい」と話した。

芋堀狂言(ンープリキョンギン)



 結願祭に供える食料を準備するために、芋掘りに行く様子を演じる「芋堀狂言(ンープリキョンギン)」。奉納芸能でありながら、様々な風刺を交えた笑し狂言である。女性役を演じた内盛正基さんの父親と祖父も、以前この芋掘狂言を演じている。
 狂言の中でも難しいと言われる芋掘狂言だが、アドリブを入れても良いとされる狂言であり楽しみにしている人は多い。稔った芋に縁起の良い名前をつける場面は見どころで、その名前は練習でも秘密にされ本番の楽しみとなる。今年多くの人が注目する中、つけられた名前は「なでしこジャパン」と「地デジイチデージ」。場内は大爆笑に包まれた。

結願祭では、狂言のほか、3集落からの奉納舞踊が行われる。あいのたぶなる会からは「赤馬節」と「湊くり」、いんのたぶなる会からは「松にゃーま」と「一本ゼイ」、なかすじぶなる会からは「ゆがふ口説」と「大浦越路」が奉納された。

湊くり
赤馬節


大浦越路
ゆがふ口説


松にゃーま
1本ゼイ




>[特集]竹富島 世迎いと結願祭「月刊やいま 2011年10月号」

 


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