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与那国島の暮らし


 
石垣島まで約127km、台湾までは約111km。
日本最西端に位置する与那国島。
石垣まで飛行機で25分、八重山の他の島々とは異なる景観の、
断崖絶壁に囲まれた最果ての島で生活する人たちの暮らしを覗いてみた。


集落は3つ、役場があり人口も一番多い祖納、日本最西端の集落、漁師町の久部良、ドラマ「Dr.コトー診療所」のセットがある一番小さな集落、比川。与那国は、近年では、海底遺跡でも有名で、冬には、ハンマーヘッドシャークが近海に群れでやってきて、たくさんのダイバーがやってくる。


集落に20年ぶりにできたお店


 歩いていても、あまり人や車に出会う事もない静かな集落、比川。集落の真ん中に、鮮やかなブルーの建物ができた。比川地域共同売店が開店したのは2011年12月。島の野菜や卵、その日とれた魚の刺身、島で作られた豆腐やそば麺、かまぼこなどの食品から日用品、与那国の加工食品や織物、焼き物、与那国関連の本などお土産品も取り揃えている。
  20年ほど売店のなかった比川集落にお店ができ、とても便利になったとともに、買い物にきた人たちがユンタクしていったり、現在では集落の人たちの憩いの場ともなっている。地域の人たちの出資により経営する共同売店は、与那国島ではここ1軒だけ。年中無休で、朝8時から夜は22時まで営業している。遅くにちょっと欲しいものがあった時などに便利と喜ばれているという。比川集落内には、頼まれれば配達もしている。



 店内には「ひない文庫」と名のついた、県立図書館からの本の貸し出しコーナーもある。ひないとは、鬚川と記す、以前の比川の呼び方。本棚の横には、小上がりの休憩コーナーもあり、お年寄りや子どもたち、観光客の人たちが利用していく。お湯、電子レンジのサービス、お客様専用のパソコンがありとても親切。島では珍しいwifiスポットでもある。比川集落には、公共のトイレがなかったが、ここができたことで提供できるようになった。
 比川売店には、タイカレーペーストなどのアジアン食品やスターバックスのカップコーヒーなども揃っている。これまで島では買えなかったものも取り入れていきたいと考えていて、今ではそれを求め、スーパーや商店のある祖納や久部良の人たちも買い物にくる事も多いという。てぬぐい、長命草の乾麺など、売店のオリジナル商品もある。毎月十五夜の頃、15日くらいの夜には、店先で、地元の人たちによる三線や笛などのライブも行っており、地域の活性化にも力を注いでいる。
 夕方、仕事帰りの人たちや、お菓子を買いにきた子どもたち、夕飯作り前のお母さんたちで賑わう。



昔ながらの民具をつくる


 祖納に住む久部良竹仁さんは、与那国で昔から使われている民具づくりをしている。材料はクバやアダン、ヤマイトと呼ばれる山に生えるツル性の植物など。クバ扇、クバ笠、蓑、手さげカゴ、ウブルという水汲み、柄杓、箒、お弁当かごなどを丁寧に下ごしらえしながら作っていく。現在ではお土産品としても人気で、おじぃの作った民具は、近所の雑貨さくらさんで販売している。島の植物でつくった民具はとても頑丈。20年前におじぃのお父さんがつくったカゴをまだ使っているそうだ。この日は、お願いされている手さげのカゴをせっせと編んでいた。


手さげのカゴを編んでいく。底と側面は違った編み方。とても細かく、根気のいる作業。
 子どもの頃から、お父さんが農業の傍ら家で作っているのを身近で見てきたが、民具作りを始めたのは22年前の61歳の時。それまで田んぼやサトウキビ、牛の世話をしたりと農業をしていたが、事故に遭い、ケガをして農業ができなくなってしまった。今でもしびれなどが残るため、山へ材料をとりにいくことができないが、おじぃを慕う島の人が、山へ行き、材料をとってきてくれる。与那国では、民具をつくっているのは竹仁おじぃとほんの数人だけ。「もうおじぃの時代で終わるんじゃないか」と話す。
  おじぃは毎朝6時半くらいに起床。朝ごはんはパンとコーヒー。少しゆっくりしたら昨日の続きにとりかかるそうだ。奥さんは現在沖縄本島で施設に、7人のお子さんたちは石垣と本島に住んでいる。
  できた物をはじめは孫にあげたりしていたが、売ったらいいはずと言ってくれる人ができた。観光客の人が買ってつかってくれる。嬉しいし、民具づくりはとても楽しいと話す。



日本最西端の集落の夕方


 久部良にある、与那国漁協。無線の音がきこえてくるが、ききなれない言葉が混ざっている。台湾の漁船のものが混線して勝手に入ってきてしまうらしい。


この日にあがった2本のカジキ。両方とも70kgほどの小さいもの。
 与那国の魚といえばカジキ。毎年7月には、国際カジキ釣り大会が行われている。この日もカジキが2本揚がっていた。うち1本は、観光客を乗せた遊漁船で釣り上げてきたもの。与那国では、観光客向けの体験漁、遊漁も盛んに行われている。カジキは年中とれるが、与那国では1月から5月くらいがピークで、1日に20本ほど揚がる事もあるという。涼しくなってくると、マンビカー(シイラ)がたくさん揚がってくる。
 この日ちょうど、海人のひとりの方が船を購入して、石垣から走らせ与那国まで戻ってきたところだった。与那国では、県外出身の海人が現在4人いる。そのうちのひとり、1年半海人の修行をしてきた田中秀蔵さんはこのたび独り立ち。「海友丸」と名づけた田中さんの新船祝いで、夕方から海人のみなさんが集まり、新入りの船の横でお酒をのみながらお祝いをした。肴のサシミはさっきさばいたもの、揚げたてのかまぼこや頼んだオードブルを囲み、先輩方からのアドバイスがあったり、楽しい宴が続く。



揚げたてのかまぼこはさくさくで美味しい。
 カジキは、与那国ではカマボコにもつかわれている。今、シイラのたくさんとれる時期はシイラのたらしあげ。カジキは、カマボコにするには少し粘り気が足りないため、イカも入れる。シイラは柔らかい弾力があるのでつなぎは必要なく、味もしっかりしていておいしいという。毎朝真っ暗なうちから明かりのつく、上原かまぼこ店。店長の西表さんは「地元でとれた新鮮なものをつかってるからおいしいですよ」と話す。かまぼこは島内の商店や空港売店で買うことができる。



こつこつと直して居心地のいい家に


 20年以上前に借りた時は、あちこち傷んでいた家を、自分たちで直してきた、祖納の稲川さん宅。酒造所で泡盛をつくる宏二さんと留美子さん夫妻、石垣の高校に通うため寮生活をしているさくらさん、与那国中2年の大悟くんの4人家族。最低限のところをふたりで直した後は、「気持ちのよい暮らしが好き」と話す留美子さんがほぼひとりで漆喰を塗ったり、木を打ったり、タイルを貼ったり、何年もかけて完成させた。



 お子さんふたりがまだ小さかった頃、なにか家でできる仕事がしたいと、雑貨さくらを始めて11年になる。お店では、オリジナルの雑貨や与那国で作られたものなどを販売している。与那国織物組合の織子である留美子さん。与那国花織をつかったがま口やバッグ、草履もある。庭で自ら染めた、福木やガジュマルなどの草木染めの手ぬぐいやTシャツ、島の黒糖や塩、ハーブなどでつくった石鹸、昔ながらの民具など、島ならではのものが並ぶ。「与那国まで来てもらったんだから、ここでしか買えないものをおきたいなと思う」と笑顔で話す。庭では野菜やハーブを育て、とってきた魚をさばいて食し、近所で不要になった木材などを活用する、与那国の自然に寄り添った暮らし。



島のいたるところに自生する長命草を特産品に


 島内の多くの場所で見かける長命草畑。八重山の島々に自生しており、昔からサシミのつまにしたりと活用されてきた長命草はポリフェノールが豊富。そして特に、与那国の海岸沿いの岩場などに生えているものは強い潮風を浴びミネラルたっぷり。どこにでも生えていて、わざわざ畑で育てる人はいなかったという。島の特産にと目をつけ、広い土地で栽培を始め、平成11年、与那国薬草園を立ち上げたのは杉本和信さん。
  与那国の長命草は、ロールケーキやクッキーなどのお菓子、そうめんなどに使われ、与那国を代表するお土産品となっている。そこに、資生堂から声がかかり、20
08年、与那国の長命草をつかった、「資生堂 長命草」のドリンクとタブレットが商品化され発売となった。現在でも人気で材料が追いつかない状態だ。
  暑さと陽射しが厳しい7、8月はいいものができないので栽培はストップしている。今年も酷暑が少し和らいでから苗を植えたものが成長し、収穫。取材におじゃました前日から今期の工場を稼動させたところだった。工場では、収穫した葉を洗浄し、乾燥。乾燥葉の状態で、本土の製造工場へ送っている。契約農家さんと自社の畑を合わせ、島内50ヶ所ほどで栽培している。契約農家さんは、会社設立当初は6軒だったが、現在は約60軒とかなり規模を拡大してきた。島を挙げて、与那国の特産を全国に広めていく。


 

>与那国島の特産品やおみやげ


 


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