石垣島を中心に八重山諸島全域の観光・旅行・イベント・ニュース・伝統行事など八重山にこだわった地域密着型情報を日本最南端の出版社「南山舎」がお届けします!

やいまねっと

やいまねっとメニュー
ログイン
ユーザ名:

パスワード:


パスワード紛失
無料ユーザー登録
サイト内検索
南山舎の本

月刊やいま年間定期購読
島の手仕事第14回パピルス賞受賞!
南山舎やいま文化大賞
八重山を読む メニュー
話題チャンプルー
八重山手帳2017
やえやまガイドブック
やいまねっとに広告を掲載しませんか?
自費出版のご案内

トップ  >  コラムちゃんぷる〜  >  石垣島  >  名蔵アンパルの動植物たちシリーズ(9)モンパノキ|石垣島コラムちゃんぷる〜

名蔵アンパルの動植物たちシリーズ(9)モンパノキ

文=深石 隆司


 モンパノキは八重山諸島の海岸ではごく普通に見られる植物で、海側からグンバイヒルガオ、ハマゴウなどのほふく性植物、つづいてハマユウのような多年生草本、その背後にクサトベラ、アダンなどと共に海岸林の前哨的存在を担っています。島々の海辺の景色を想像する時、真っ先に思い浮かぶ植物でしょう。
 作家・椎名誠氏は「モンパの木の下で」と題する文の中で「海べりのちょうどいい日かげになっているので別名ヒルネの木」と称しています。確かにモンパの木陰から穏やかなイノー(ラグーン)の海を見ていると海風に誘われて居眠りしたくなります。
 そんな馴染み深いモンパノキですが、名前を何度か口にしているうちにふっと疑問がわいてきました。「モンパ」ってなにかしら? 図書館で「植物名辞典」を引いてみると「ハマムラサキノキ、紋葉の木」と書かれています。「紋葉」の意味がいまひとつわかりません。さらにいろいろ調べてみると「葉には微細な毛が密生している」ことをビロード状に例えた文もありました。このビロードに似た布で足袋地などに使われる「紋羽」と言う綿布があります。もしかすると昔の植物学者が、葉の手触りなどから付けられた和名かもしれません。
 一方、沖縄方言では、「ソーキギ、ハマスーキ、ミーカガンキー」などがあります。「ミーカガンキー」は海中眼鏡を作る木の意味です。昔、糸満眼鏡はこの木から作られました。
 モンパノキの種子は、果皮がコルク質になっていて水に浮き、海流散布されます。そのため海辺の第一線に自生するのですが、近年、砂浜で根がむき出しになった姿をよく見かけるようになりました。原因は高潮などによる海辺の砂の流出と浜への車両の乗り入れがあるようです。四輪駆動の自動車が普及して砂浜に轍の痕が見立ちます。斜面の砂浜は潮が満ちる度に轍の凹凸を削り取りイノーを埋めていきます。
 島々の海辺にはいつまでも「ヒルネの木」があって欲しいものです。
アンパルには木陰を楽しめるような高木はまだありません。
モンパノキの樹液には、多くのマダラチョウ科の蝶が集まります。海岸林の中には、その他、ツルモウリンカ、ホウライカガミなど蝶の食草が自生します。海辺の植物も多くの生き物たちを育みます。



>島村修著 『島の自然を守る』

 


運営会社情報個人情報保護方針サイトポリシーお問合せバナー広告について
 
Copyright© 2007 NANZANSHA, All rights Reserved.
本サイトに掲載されているすべての記事・画像の無断転載を禁じます。